ネズミは何でもかじる&どんな所でも侵入する、そして増える

生活環境に侵入してくるネズミはクマネズミ・ハツカメズミ・ドブネズミの3種外来種です。ネズミの歯は一生門歯が伸び続けるので常に堅い物を齧る習性があります。そのため、食べ物だけでなく建材や配線まで齧ります。
食品、建材、家具の損傷、糞尿の被害と合わせ電気配線を齧られショートすれば火災が発生することもあり、その被害は一般家庭にとってだけでなく オフィスや商店にとっても大変恐ろしいものです。
また、ネズミ類は小さな穴があれば齧らずに通過。また、パイプや粗い壁面なら垂直に登り、ジャンプもします。(種によって異なります)
そして、一度侵入したあと巣を作り恐ろしいのがその繁殖力です。生まれてから2ヶ月程で繁殖を開始しますので直ぐ増えきます。

体がかゆい!イエダニが!!

ネズミはイエダニを媒介する厄介者でもあります。
クマネズミは屋内に巣をつくります。その巣には多数のイエダニが生息しているのです。 またネズミが移動することによって、ネズミの体表にいるイエダニが 建物内のいたるところへ運ばれ繁殖してしまいます。
イエダニの駆除をしてもすぐに発生する場合など、屋内にネズミがいる可能性が大きく、屋内のどこかに巣をつくり潜んでいるのです。

ネズミが媒介する恐ろしい病原体

ネズミは様々な恐ろしい病原体も媒介します。
ネズミによって直接病原体をうつされ被害にあうのは もちろん恐ろしいことですし、飲食店にとっては食中毒が発生すればその被害は甚大です。
代表的なものとしてかつてはペストがあり、 サルモネラや様々な寄生虫なども媒介します。
また、ネズミについている虫やノミによって 媒介される病原体もあります。
感染経路としては、
1)かまれるなど直接感染する
2)保菌ネズミによって調理場などの食品や調理器物に糞尿が混入したり、保菌ネズミの死がいや糞尿にふれたハエやゴキブリが食品に菌を移すことで、その食品を食べた人が感染する などが考えられます。

ネズミが媒介する代表的な病原体

●鼠咬症
直接ネズミにかまれると鼠咬症にかかることがあります。
鼠咬症にかかると悪寒を伴う発熱があり、 リンパ節の炎症や全身の発赤が見られます。
ただし人から人へは感染しません。
●ワイル病
ワイル病に感染したネズミの尿から感染します。
人が感染すると発熱、下痢などを引き起こします。また、回復後に視力障害を起こすことがあります。ワイル病は都会に住むネズミもかなりの割合で感染しており、ドブネズミの半数が病原体を保菌しているといわれています。
●サルモネラ症
サルモネラ菌が増殖した食品を食べることで 激しい食中毒を起こします。中にはサルモネラの一種の多剤耐性DT104などもあります。
これらは集団食中毒の原因になり、多剤耐性DT104は既存のものでは、ほとんどの抗生物質が全く効きません。 乳幼児や高齢者、体力の弱った人に感染すると、血液中に入り込んで敗血症などを引き起こし 死に追い込んでしまうこともある大変恐ろしい病気です。
●寄生虫症
ネズミの体内には多くの寄生虫がいます。
そのなかには日本住血吸虫、広東住血吸虫、旋毛虫症、トキソプラズマ症など、人にも感染するものも多く存在します。